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ズートピア

5月初頭に映画ズートピアを観てきました。
ズートピアはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ制作による映画です。
最近知ったことですが、向こうのアニメーション会社は結構あって、どれもピクサーとかディズニーだと思っていたんですが全然違うんですね!

ズートピアは「夢を信じるあなたにエールを送る、感動ファンタジー」というキャッチコピーの映画です。今年多くのひとが観に出かけた映画のひとつでしょう。


正直な感想は「観てて心地よいけれど映画館ではなく家で観る作品」だということです。
決して面白くないわけではないのですが、言い方を変えるとありふれた作品だと思います。

対象年齢があまり高くなかったのも影響しているかもしれません。
内容のネタバレに関することは追記にて。


ズートピアがどんな世界であるかという導入に主人公ジュディの幼少期に演じた劇から知ることができます。野生動物が理性を持った生命へと進化し共存している。しかし差別は根源にある。

これはアメリカ社会や世界にある差別の考えと同じでしょう。
白人や黒人といった人種の違いです。
動物たちにおける肉食と装飾の違いは人間たちに置き換えると宗教の違いや話す言葉の違い程度のことでしょう。


差別のある世界を前提に、その差別をもろともせず種族固定概念のある職業をジュディは目指します。それが警察官。正義感あふれる彼女には天職です。
 しかし現実は彼女の描いていた想像とは違い、警察官になった任せられた業務も同僚からの評価も彼女の望んだものではありませんでした。夢がかなったはずなのに不満な気持ちに駆られる彼女ですが、両親には相談できません。両親はそもそも彼女が警察官になることにあまり賛成していませんでしたからね。危険なことをしてほしくないと考えています。

よくある展開です。彼女のこうした境遇は実際に現実でもよくある展開でしょう。
でもよくある現実と違うのは彼女が諦めないという心を持っていることです。

この後からが本編の根幹になります。
詐欺師ニックとの出会い、失踪者の探索、打ち明けられたニックの過去、大きな黒幕、間違って伝わった気持ち、警察官職の辞職、そして本当の犯人はだれなのか。



物語のすべてを通して感じるのは「差別」です。
そして「すべてのひとびとがだれとでも共存できる可能性」。

この物語は主人公ジュディにおける「夢を信じるあなたへのエール」ではなく、
「あなたが自分を偽らずに人を信じる気持ちを持つ勇気を出せばそれが幸せへのスタートラインに着くことができる」ということを教えてくれる物語だと感じました。

実際ジュディは一度辞職してますしね。
その後復職しているので確かに夢は叶い続けてますけど。

それじゃあディズニーのいう「夢を信じるあなたへのエール」とは何なんでしょう。
私が思うにこれはジュディではない登場人物を介して伝えられたものではないでしょうか。
確かにジュディは夢を信じてかなえたひとですが、彼女ほどの執着心と一直線に目的を目指す強い意志はだれもが持てるものではありません。

もしかしたらサブ主人公のニックによる「夢を信じるあなたへのエール」だったのではないでしょうか。
彼は幼い頃ボーイスカウトを目指していましたがキツネに対する偏見で酷い扱いを受けました。その彼が成長して詐欺師になって、生活しているところにジュディが表れて一変します。自分の過去を重ねて彼女を慮ったり信じようとしたり。一度は彼女の発言によって悲しみへと突き落とされますが、そのあと和解して事件を解決へと導きました。
彼は自分の夢こそ心の奥底に仕舞い込んでいましたが、彼女によってふたたび信じる気持ちを取戻し夢をかなえることになります。

彼は詐欺師として人をこれまで多くだましてきたけれど、大切な人を大事にできる根は善良な子だったんですね。幼い頃に相手の固定概念によって抑制された経験のある人はニックに感情移入もしてしまったんではないでしょうか?



物語はそういった展開でした。
アメリカのほうだとこういう差別に対する作品は少ないのでしょうか?
日本の漫画とかだとよくある展開だなあと感じたのですが。


気を取り直して感想を続けます。
ズートピアの見どころは何と言ってもその映像美だと思います。
これこそ家でゆっくり見たい、何度も観たい理由です。

キャラクターの表情がとっても情緒豊かです!
どのキャラクターも愛らしく非常に人間性を感じます。
個性がはっきりしていて観ていて飽きません。

そして世界観を構築するのに大切な街や世界の風景はとても凝ってます。
機能性のあるモノレールや駅の在り方はユニバーサルデザインを彷彿させますね!
構図も音楽もとても観ていて心地よいものなので家で癒されたいときに観る作品のように感じました。

ズートピアはDVDやブルーレイで揃えて休日ゆっくり視聴したらよいとおもいます♡
実はもう販売されているので気になった方は購入したらよいとおもいます!
http://www.disney.co.jp/movie/zootopia.html

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